返事が早い人
自分では調べきれない難しい内容の疑問は、友人のM下君に聞くことが多い。
彼は製薬会社勤務で超がつくほど優秀で、忙しい人なのだが、僕がする日夜問わない質問に、いつも凄い速さで返信してくれる。あまりにも速すぎて、「暇なのか?」「仕事休みか?」「サボってるのか?」と思ってしまうくらいだ。
忙しい人ほどメールやLINEの返信が速いと巷では言われる。目の前にある仕事のうち、すぐできることから処理し、他の事をする時間を捻出する能力が優れている。
そういう人は早く返信することで、自分の時間はもちろん、「他人の時間」も配慮しているのだろう。こういうのは、人生への貪欲さ、つまり、生きる姿勢の違いなのだと思う。
しかし、「仕事ができる人ほど返事が早い」というような自己啓発本ばかり読んでいる人は、その時間を「本質を理解する力」の向上のために使った方がいい。
能力というのは、高枝切りバサミみたいなものだ。ハサミを使うためには、家の庭に高い木の枝がないといけない。「庭がないマンションに高枝切りバサミを持っていても意味がなく、邪魔なだけやん」と、現実的なアドバイスをしておく。
自己啓発本を読んで「勉強になった」という人は、「読んだことで勉強した」という満足感を得るために読んでいる。成功者のいうことを理解した=自分の問題解決。ではないはずだ。
以前、稲盛和夫氏の「生き方」を、これは!と思い、直感で買った。部屋に帰ったら同じ本があった。偉そうな事を言った後に、口が裂けても言えない事なのであります。
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