職人

髪の切り方や梳き方なんて知ったことじゃない。お客さんは「オシャレか」「似合ってるか」「手入れがし易いか」で判断する。

自分が如何に練習してきたか、講習会で勉強してるか、なんて事は言うべきじゃないし、反対にお客さんはそんな事に興味を持たなくていい。

それが提供する側と受け取る側の関係だと思う。

サロンの内装を依頼し、立派なサロンができる。そこに業者さんが来て「あそこの配管大変でしたよ」って話はしなくていい。雨の時やシャンプーする時に、水漏れがなければ、見えない配管の事まで意識がいかないからだ。

職人の技術は素人には解らないもので、ただただ何の問題もなく、最高の技術として存在してればいいと思う。それが職人のプライドであって、あるべき姿なんじゃないかな。って僕は思う。

美容師も売上のために質を下げ、やりたくない事を強要され、美容師本来の楽しさを失っている人もたくさんいる。描きたい漫画を描きたいけど、生活するために売れるための漫画を描かないといけない葛藤みたいなものだ。

お客さんの笑顔のために頑張るのは素晴らしいけど、「自分が納得いく仕事ができるか」ここが長く続ける上で大切だと思う。

やりたい事を貫いて閑古鳥。やりたくない事を強要されて繁盛店。やりたい事をして繁盛店。の3つがあり、当たり前だけど僕は3つ目を目指してる。

そしてそれが一番難しい。後の2つは自分の心の持ち方でなんとかなる。

僕は定期的に本を読んだり、練習したり、物事について深く考えてみたりする。それは、内装業者さんが配管技術を磨くような作業であり、お客さんには全く関係なくて、自分自身の内面の問題だ。

すべてにおいて「こうするべき」という正解はない。世の中の美容師がどんなに多かろうと「蹴落とし合う相手」ではない。自分とは全く違う事を追い求めている尊敬すべき人達だ。だから僕は、色んな美容師の創るヘアスタイルを見たいし、それに刺激されたい。

完全に職人の話とアーティストの話がゴチャゴチャになってしまったけど、何となくニュアンスが伝われば嬉しい。

僕も頑張って髪を切るから、みんなも頑張って下さい。

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