天才の思考
ドイツ人の小学生ガウスはある日の授業で「1 から 100 までの数字全てを足しなさい」と言われた。みんなが1つずつ足しているのを尻目に、彼は、1 + 100 が101、 2 + 99 も101になるから、101の組み合わせが50個できることに気付く。答えは 101 × 50 = 5050 と即答して先生を驚かせる。
この有名な話を学生の頃に数学の先生から聞いて感激したんだけど、どんなことも「ひとつずつ検証する」のか「システムを推測する」のかで結果は違ってくる。
法則性があるのなら、それを見つけた方が効率も良くなるし、そうでないなら時間をかけて1つずつ処理していくことになる。
美容院のアシスタントに先輩がこう愚痴っていた。「お客さんが待合で待っているので、雑誌を渡すように」とアシスタントに言った。お客さんが席に通されて、雑誌が待合に残ったままなので、「雑誌を片付けるように」と言うと、「雑誌を出したり片付けたり、どっちなんだよ」とイヤな顔をしたそうだ。
このアシスタントは2つの命令を、何も考えずに1つずつ処理している。それを「お客さんが来たら雑誌を出す。席に通されたら片付ける」という連結した1つのシステムだと理解できる能力があれば、お客さんが席に通されれば自発的に片付けることもできるだろう。この場合、必要なのはシステムじゃなく「気遣い」なんだけどね。
どんな場合でも、そのシステムの本質を推測できる人が「仕事ができる人」なんだと思う。
そうでないと仕事に関わる全ての事を、1つの分断された命令として教えないとダメだし、アクシデントがあった時に何の対応もできなくなる。
ガウスって、やっぱり凄い人だったんだね。
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