美容師が大好物なホットペッパビューティーの話

「ホットペッパビューティー(以下HPBに省略)」美容師がこの話題になると盛り上がる。話を聞いていると、美容師からHPBへの不満の一方通行の場合が多いけど。


『 HPBとは「利用者がお得」なクーポンサイトです。今ではほとんどのサロンが利用してます。利用者にとってはお得しかないのですが、サロン側からすると、「高い広告費を支払い割引クーポンを発行する」という、とても不思議な内容です。


実はこの広告費、みなさんがお考え以上に高額なのです。お客様不足に悩む経営者は、HPBに頼らざるをえなくなります。そして、その高額な広告費のシワ寄せは、「材料費、施術時間、教育、雇用条件」などに影響してきます。


美容業界の売上は年間1兆5000億といわれ、黒字企業の経常利益は約4%、つまり、600億の利益です。HPBの売上が約330億ですので、利益の半分ほどのお金をリクルートに献上していることになります。


HPBを上手く活用しているサロン、利用していないサロン、ブランディングができているサロンはいいのですが、多くのサロンは割引するほど、質より量になってしまったり、施術時間を短縮したり、売りたくない商品の販売など、いろんなことを強要されます。


経営者も「スタッフの技術を安売りすること」は、非常に辛いのです。この負のスパイラルから抜け出したい。HPBに頼らない店づくりをしたい。』


と、小・中規模サロン経営者の心の声を代弁したが、


HPBは「新規を流動的にしたい」

サロン側は「新規を固定させたい」


当然だが「利害が全く一致していない」ので、歪みが生まれてくる。


相手は10年で1兆円を返済するような、カリスマ企業。「上手く共存すること」が一番いいが、生かさず殺さずの状態のサロンや、体力がもたず食い潰されそうなサロンも多い。



カリスマブーム以来、美容師が増加し、それに伴い美容院も増加。人口は減少傾向だから、当然だが「お客様不足」「求人難」「広告費や人件費の高騰」「組織から個人へ」このような一連の流れは「必然」でもある。


自然界では「食物連鎖」という言葉があるように、環境は常に変化するし、増えすぎたものはいずれ減る。強者や環境に適応した者だけが残る。


長い歴史の一部分を僕たちは生きていて、今は「篩いにかけられている」のだ。



「共存」できれば一番いい。しかし、相手の存在があまりにも大きすぎるため、難しい。


生き残るために、


「一斉にHPBを辞めるか」


「地域で協力して新しい検索サイトを作るか」


「ブランディングするか」


それは経営者や美容師が一番理解していると思うので、ここでは言うまでもない。



HPBから話は逸れるが、政治的な話で環境改善を目指すなら、例えば、自然淘汰を除外して、「人口増加・美容院削減」という案になると、


「美容師40万人で団体を作り、『移民政策推奨の政治家に票を入れる』とか『社会保険に加入しない美容院をなくす政治家に票を入れる』と圧力をかける」


これは、いくつか問題も出てくるが、実現すれば前者は、世界からの日本の評価も変わるだろうし、後者は健全な美容院が残り、適正件数になるだろう。


「美容師達が団体で40万票持ってるよ」これだけで、いろんな力を発揮でき、今後、美容師の環境も改善できるかもしれない。



最後に、


通常の広告会社は、「お客様に利益をもたらし、その一部をもらう」というやり方だ。HPBは「美容業界の利益を吸い上げるだけ」でしかない。それが回り回って美容師の低所得に繋がっているのは紛れもない事実。


広告の手段だけは、全美容室経営者の共通の利益だ。HPBで業界の売上が上がったわけでもなく、無くなっても売上は減るどころか増えるだろうし、「サロンを探す手段が1つ減る」にすぎない。他の経営者も早く目を覚まして欲しいと願うばかりだ。








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